仕事続かない

自分に合う職場に巡り会えたら、毎日楽しく働けて幸せですよね。しかし、「せっかく就職したのに仕事が続かない」と悩んだ経験がある人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、障害を抱える人が”仕事が続かない”ことについて、その傾向やデメリットを解説。また、仕事が長続きするためにできる対策の一つ「定着支援」の仕組みを紹介します。

「障害者は仕事が続かない」って本当?

「就職しても仕事が続かない」と悩んでいる人がいれば、障害者を雇用する企業の人事担当者も「なぜ雇っても長続きしないのか」と頭を抱えている状況があります。まずは、障害者雇用の現状を統計で確認してみましょう。

障害者の就業状況等に関する調査研究
出典:「障害者の就業状況等に関する調査研究2017」独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構障害者 職業総合センター

2017年の、障害者の職場定着率のデータです。とりわけ精神障害の定着率が低い傾向があり、就職から3ヶ月でおよそ30%の人が離職、1年仕事が続いている人はおよそ50%という調査結果が出ています。精神障害を抱えて就職した人の2人に1人が、1年仕事を続けるのが難しかったということになりますね。

仕事が続かない人の特徴

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もちろん、就職後に体調が悪化して、ドクターストップなどによりやむを得ず離職した方も多いことでしょう。ここでは、体調悪化以外の要因で仕事が続かない人の特徴を、就労支援の現場でみられた傾向から解説します。思い当たることがないか、チェックしてみてください。

思い立ったら止まらない!自分の考えに固執する

一度こうと思ったら、なかなか柔軟に考えを変えられないということはありませんか?上司や同僚からアドバイスをもらっても受け入れられないと、次第に人間関係も冷めていきます。

また、ミスをして注意されたとき「失敗したからにはもう辞めるしかない」と考えがちなのもこのタイプの人。周りが説得しても聞き入れず、勢いで辞めてしまうことがあります。

相談が苦手で、自分一人で何とかしようとする

相談することが苦手で、困りごとがあっても自分一人で解決しようとする人も、仕事が長続きしにくい傾向があります。「迷惑をかけたくない」「忙しそうだから言えない」と思うことが多い人が当てはまります。仕事上の悩みは、相談していれば解決できたかもしれません。

時給の高さや待遇が気になる

よりよい勤務条件で働けることが理想ですが、時給や勤務時間といった一部の判断軸だけにこだわってしまうと長続きが難しいかもしれません。今よりも時給がよい会社を見つけると、転職したくなってしまうからです。

職場の雰囲気や仕事内容の相性など、色々な角度から総合的に仕事選びができるとよいですね。

理想が高く完璧主義

「自分はこうあるべき」という理想が高いと、現実とのギャップがあったときに落ち込みやすいでしょう。

例えば朝寝坊したとき、急いで支度をして遅刻してでも職場に駆けつけるか、「こんなはずじゃなかった」と落ち込んで休んでしまうか。理想が高く完璧主義な人は、後者を選ぶ傾向があります。しかも、翌日以降も気持ちの切り替えが難しく、再び出勤しにくい雰囲気を作り出してしまいます。

就職先に障害を開示していない

前に紹介した「障害者の就業状況等に関する調査研究2017」の別のデータでは、就職先に障害を開示しているかどうかで定着率に差が出ています。社風にもよりますが、障害を開示していると周囲の理解を得やすく、困ったときに相談しやすいメリットがあります。

仕事が続かないデメリット

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それでは、仕事が続かないとどんなデメリットがあるのでしょうか。デメリットを理解した上で、今の会社を辞めるか冷静に検討していけるとよいですね。

転職回数の多さが就職活動で不利になる

短い期間で転職を繰り返していると、特殊な業種でない限り就職活動で好印象を与えるのは難しいでしょう。採用担当者の立場なら、長く働いてもらいたいため「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」と敬遠することになります。

十分な経験やスキルが身につかない

それぞれの仕事を経験する期間が短いため、十分な経験やスキルが身につかず就職活動でアピールできないこともデメリットの一つです。企業活動は1年サイクルで動くことが多いため、1年未満ではどうしても全体の流れを把握することができず、経験の浅さに繋がりやすいでしょう。

昇給する前に辞めてしまうため給料が少ない

経験やスキルが身につかないことと繋がりますが、1つの職場で経験を積むと昇給という形で評価されます。転職するときに前職のスキルが評価されればキャリアアップ成功となりますが、仕事が長続きしないと経験が評価されにくく、給料が低い水準からのスタートになってしまいます。

仕事が長続きする人の特徴

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仕事が続かない人の特徴やデメリットについて解説してきました。それでは逆に、仕事が長続きする人には特徴があるでしょうか。体力や体調以外のポイントを見ていきましょう。

アドバイスを素直に受け入れられる

アドバイスは、もっと成長してほしい人・成長が見込める人に対して行うものです。アドバイスされたら「それならやってみよう」と素直に受け入れられる人は、仕事をスムーズに進めやすく、よりストレスが少ない状態で働けるでしょう。人間関係も自然と良くなっていきますよ。

元気よく挨拶や報連相ができる

出勤時やすれ違った時に元気よく挨拶をしたり、「ありがとうございます」など気持ちのよい声掛けができる人は印象がよく、職場で愛される存在になるでしょう。つまり、よい人間関係の中で働けるため辞めたい気持ちが起きにくいのです。また、失敗したときにきちんと報告できる人も信頼され、長く重用されるでしょう。

困ったとき相談できる相手がいる

仕事の悩みや困ったことを相談できる相手が、職場に1人でもいることは大切です。障害を開示せずに就職した場合は、相談内容によっては職場で話すわけにはいかないのが辛いところですね。

仕事が長続きするためにできる対策「就労定着支援」

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困ったときに相談できる相手として、家族や友人も考えられます。しかし、仕事上の困り事を家族や友人が職場まで一緒に行って話し合う…というのは難しいでしょう。

そこで頼りになるのが「就労定着支援」です。ここからは、就労定着支援とはどんなものかを紹介します。

就労定着支援とは

就労定着支援とは、就労移行支援等を利用して一般就労を開始してから6ヶ月経過すると利用できる福祉サービスです。利用できる期間は最長3年間ですので、就労移行支援の期間を合わせれば就職から最長3年6ヶ月の支援が受けられることになります。

就労定着支援は、就労にともなって日常生活や社会生活上の環境変化に対応していくためのサポートを行います。障害を開示している場合、障害者本人の相談を受けるだけでなく、職場を訪問して上司や人事担当者ともやり取りをします。

仕事の内容は本人の特性に見合っているか、遅刻や欠勤に繋がるような体調不良はないか、上司や同僚とコミュニケーションを取れているか…などを確認するのが一般的。本人と職場の橋渡し役として、合理的配慮や改善してほしいことを伝え、お互いが働きやすいように調整する役目を担うのが就労定着支援です。

就労定着支援の申し込み方法

就労定着支援を受けたい場合は、お住まいの自治体に申請を行います。千葉県松戸市に住んでいる方は、松戸市の障害福祉課に申し込むことになります。計画相談を受けている場合は、相談員を通して申し込みするとよいでしょう。

働きやすい環境を整え、仕事を長続きさせることに繋がる就労定着支援。仕事が続かないで悩んでいる人は、ぜひ利用してみることをおすすめします。

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